※このマニュアルは北大理学部低温物理学研で利用することを前提としたマニュアルです。
1. TURBO Sketchで作りたい基板のパターンを作成
基板パターンが完成したら、感光基板と印刷パターンをできるだけ密接させて感光パターンの精度を上げるために印刷するパターンは本来のミラーを利用するので 【編集】→【基本図形のコピー】→【ミラー】 の手順で作成しておく。 |
2. パターンをフィルムに印刷 TURBO Sketchで作成したミラー図形をコピーして、左下にあるタブ【ペーパー】をクリックして貼り付ける。 使用するSunhayatoのインクジェットフィルムPF-10R-A4(指紋をできるだけ付着させてはならない)の印刷したい部分(コーナーカットを右上としてできるだけ上部から利用するのが望ましい)を決定した後に適当なA4用紙にテスト印刷(給紙位置は上部に設定)して、目的の位置に印刷できることを確認する。 本番は 【コントロールパネル】→【デバイスとプリンターの表示】→【プリンターアイコンを右クリック】→【印刷設定】→【用紙の種類を"光沢紙"】→【印刷品質を"きれい"】→【モノクロ印刷をチェック】 の手順で設定し、フィルムをカットコーナーが右上に来るように給紙トレイに設置して印刷する。インクが乾くまで放置して、乾燥したら持ち手の余裕を持ってパターンを切り出す。このときコットコーナーごと切り出した場合は、印刷面を表にして右上にカットコーナーを自分で作る。 |
3. 露光と現像
を用意する。ちなみに低温研では感光板・ライト・現像液はSunhayato製である。道具を用意したらまずポットでお湯を沸かしはじめる。次に感光基板包装右上に印字されている製造年月日から現在何ヶ月経過しているか計算し感光基板プロファイルから露光時間を算出する。 お湯が沸いたらパッケージから取り出した感光基板の上に印刷面を合わせるようにフィルムを乗せて、ちびライトのガラスとカバーの間に挟みこみ、ライト本体をかぶせる。この間感光基板が露光しないように作業はできるだけ素早く行うのが望ましいが、パターンが基板からはみ出ないように気をつける。 プロファイルから算出した時間にライトのタイマーをセットし、露光時間中に洗面台の水を水道水とポットの湯で30℃程度に合わせ、タッパーに現像液を基板が浸る程度に張って、洗面台の湯に浮かべて湯煎する。
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4. エッチング 通常は塩化鉄(V)を使うが、エッチングの進行状況を確認しやすいオキシドールを使う方法を用いる。 5-1-19のドラフトに放置してあるタッパー(今まで使っていたのとは別物)に5-1-23にある塩酸を30ml程度5-1-23のドラフト内で注ぎ、5-1-19のドラフト内にもってきて(刺激臭がするのでキムタオルのようなものでタッパーに軽く蓋をして持ち歩くと良い)オキシドールを等量入れる。現像液の時と同様に基板を沈めてゆっくりと振りながら、銅が剥がれるのを待つが、待ち過ぎると残したいパターンまで剥げてしまい、早く上げると抜きたい所が抜けないので時間は基板の状態を見ながら決める。抜く銅の量にもよるが5分から10分は覚悟しよう。最悪抜けてないところはカッター等で削ればいいので、必要な部分がなくなるよりは、うまく抜けてないほうが良い。 塩酸から取り出したら基板は水洗いし、塩酸は原則、中和して銅廃液として処理し、タッパーは水洗いする。基板のパターンは緑色になっているが、エタノールを染みこませたキムワイプやキムタオルで拭くと、銅表面が露出する。最後に銅が酸化しないようにはんだメッキをして完成。
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2011年3月22日