北海道大学 理学部
物理学科 支援室
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下記の要領で物理コロキウムが行われます。奮ってご参加ください。
- 日時:2018年12月18日(火)17時~18時
- 場所:理学部2号館 2-211室
- 講師:渡邊 功雄 氏(理化学研究所)
- 講演題目:ミュオンと第一原理計算でみた銅酸化物高温超伝導の電子状態
- 世話人:松永 悟明 (理学研究院)
要旨:1989年に発見された銅酸化物高温超伝導体は、発見後30年近い月日がたつにもかからず まだ多くのミステリーを抱えている。我々のグループは、酸化物発見当初より精力的に一連の 物質に関するミュオンスピン緩和法(μSR)研究を継続している。 近年では、試料合成の常識の逆をいく酸化物をナノ状態にした試料を用いてその磁性の変化を μSR研究を行っている。またこれら一連の実験的成果をより詳細に理解するために、 密度汎関数法を用いた第一原理計算を行い、物質中におけるミュオンの状態と、ミュオンを囲む 電子状態に関する研究を実施している。 本講演においては、μSRの技術的内容を紹介することによって、今後どのようにμSRを活用できるか、 というアイデアを想起することができるよう期待する。また、ナノ状の銅酸化物高温超伝導体に関する μSR研究、およびその関連した測定内容を紹介する。更には、これら一連のμSRからどのように 物質の電子状態を記述できるかどうか、第一原理計算を用いた研究成果も併せて報告し、 μSR測定の応用に関しての理解を深めていただきたい。