北海道大学 理学部
物理学科 支援室
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下記の要領で日本物理学会北海道支部講演会(第253回エンレイソウの会、物理コロキウム共催)が行われます。奮ってご参加ください。
講演題目:単純分子液体のガラス転移と局所秩序構造
講師:山室 修 氏(東京大学物性研究所教授)
日時:2018年11月29日(木)16:30~18:00
場所:北海道大学理学部2号館4階2-4-08
共催:第253回エンレイソウの会、物理コロキウム
要旨:ガラス転移は液体の粘度(あるいは緩和時間)が冷却に伴って有限温度で発散 的に増大するという極めて不思議な現象である。不規則系物理学の中心的課題と して長年研究されてきたが、その機構は未だ明らかにされていない。我々はこれ まで、できるだけ曖昧さがない議論をするため、できるだけ単純な分子液体にこ だわって研究を行ってきた。もちろん単純な分子は結晶化し易いため、低温蒸着 法などの独自の急冷法も開発した。実験手法は、最も正攻法とも言える熱容量測 定とX線・中性子線による構造解析である。高温でエントロピーが大きく独立に 運動している分子が、ガラス転移点に近づくとともに、急激にエントロピーを減 少させ、局所的な秩序構造を形成することが分かってきた。本講演では、ガラス 転移の何が面白いかを解説するとともに、我々のこれまでの研究成果の概要を紹 介したい。
世話人:野嵜龍介(北海道大学大学院理学院物理学部門)