北海道大学 理学部
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トピックス 2019/08/11
研究発表:30年前に予言された四極子近藤効果の直接観測に成功(柳澤 達也 准教授)

 北海道大学大学院理学研究院の柳澤達也准教授、日高宏之助教、網塚浩教授、ヘルムホルツ研究センタードレスデン強磁場研究所のセルゲイ・ツェリツィン博士、ドレスデン工科大学のヨハン・ヴォスニッツァ教授、広島大学大学院先端物質科学研究科博士課程後期学生の山根悠氏、鬼丸孝博教授らの国際共同研究グループは、4f軌道に2つの電子を持つプラセオジム(元素記号Pr、原子番号59)を希薄に含む化合物の弾性率が、0.3K以下の極低温領域で温度の対数に比例して減少する(柔らかくなる)ことを見出しました。

Fig00.jpeg

 この特徴的な温度依存性は、磁場を加えることによって抑えられ、低温で弾性率が一定値に収束する通常の金属間化合物の応答に戻るため、単サイトのPrの基底状態に由来する多体効果いよる現象であることが強く示唆されます。

 なお、本研究成果は、米国時間2019年8月6日(火)公開のPhysical Review Letters誌(オンライン版)に掲載されました。詳しくは、こちらのプレスリリースもしくは原著論文をご覧ください。