Colloquium
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List
Colloquium 2002
以下のように物理コロキュウムが予定されています。皆さん奮って御参加下さい。
- 題目:
「重イオン核融合反応と関連した諸問題
---量子トンネル核構造顕微鏡から物質中の原子核現象まで---」
- 講師:
滝川 昇
東北大学大学院理学研究科・教授)
- 日時・場所:
12月10日(火)16:30ー
物理専攻大学院講義室(2−211室)
- 要旨: 低エネルギーの核融合反応は量子トンネル効果によって起こる。しかし、<sup>16</sup>O+<sup>154</sup>Smなど荷電数積が中程度の重イオン核融合反応の場合、断面積の実測値は、クーロン障壁に対する一次元ポテンシャル模型の予測値より数桁も大きい。過去10数年に及ぶ実験・理論両面からの精力的研究によって、この大きな増幅現象は、散乱核間の相対運動と標的核や入射核の内部自由度の結合に起因すること、また、断面積の励起関数の振る舞いは原子核の高次の変形や振動励起の非調和性などを敏感に反映することが明らかになってきた。それを利用して、現在では、重イオン核融合反応を量子トンネル顕微鏡として核構造の静的および動的特性の詳細を調べる新しい分野が開かれつつある。コロキュームでは、この研究分野の現状を紹介する。また、(1)不安定原子核の核融合反応(2)超重元素生成の問題点と量子拡散過程(3)実験室での超低エネルギー核反応における遮蔽効果と半古典的平均場量子トンネル理論(4)物質内の核反応(5)$\alpha$崩壊に伴う制動輻射など関連した話題にトピックス的に触れる。.
- 連絡先: 大西明
物理コロキウム世話人:
物理コロキウム世話人:
天谷 健一 ,
鈴木久男