Colloquium
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Colloquium 2002
以下のように物理コロキュウムが予定されています。皆さん奮って御参加下さい。
- 題目:
"輻射流体力学による宇宙構造形成シミュレーションと「数値天文台」"
梅村 雅之
(筑波大学大学院理学研究科教授)
- 日時・場所:
2002年9月25日(水曜日)16:30-
物理学専攻 大学院講義室(2-211)にて
- 要旨: ここ数年,電波、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線、X線,γ線といったあらゆる波長域で観測天文学の進展は目覚しく,これらの成果を天文学のブレークスルーにつなげていくためには,観測と直接比較しうるような理論構築が急務となっている。そのためには,3つの基礎物理過程を正確に扱う必要がある。それは,流体過程,自己重力,輻射過程である。この中で,輻射は本格的取り組みが最も遅れていものである。それは,輻射場が3次元空間の各点において方向2次元,振動数1次元の自由度を持ち,6次元自由度の輻射輸送方程式を解かなくてはならないことに起因している。しかしながら,最近計算機能力の急速な向上とアルゴリズム開発によって,自己重力流体と輻射輸送を組み合わせた輻射流体力学シミュレーションが実現できるようになってきている。これにより,宇宙初期天体の誕生,銀河形成,星形成,について観測密着型シミュレーションを実行し,観測天文学と両輪を組んだ発展が期待できるようになってきた。セミナーでは,"天体形成"に焦を当てて,輻射流体力学による観測密着型数値シミュレーションの現状と展望について報告する。また,宇宙流体,電磁流体,プラズマの観測密着型シミュレーションと共に「数値天文台(Computational
Observatory)」を構築する取り組みについても紹介する。
- 連絡先: 羽部朝男 tel:2693
物理コロキウム世話人:
物理コロキウム世話人: 天谷 健一 ,
鈴木久男