Ultrasonic Team (T. Yanagisawa, Hokkaido Univ,)    

【Let's えいご34】 " Monkey with Abacus "

Feb 03, 1970

ハロニチハ。やなぎさわが海外で出会った英語表現の備忘録。ひさしぶりのLet'sえいごです。

34日目は、 Monkey with Abacus「猿にそろばん」です。



Monkey「猿」というと、日本ではとっても身近な存在。日光東照宮では「見ざる、聞かざる、言わざる」の3匹の猿が神様の領域に鎮座しています。いきなり話は逸れますが、アメリカ時代の僕の英語の先生が初めて日本を訪れ、日光東照宮へ観光に行ったとき、その猿を見て驚愕したそうです。欧米にも同じ意味のことわざがあるそうで”Hear no evil, see no evil, speak no evil.(悪いことは聞くな、見るな、話すな)”と言うらしい。目と耳が日本と逆ですな。その先生は母国語のことわざの起源がそこにあったのでびっくりしたのです。彼の息子さんは日本語が堪能なので、「せざるとさる」が掛かっていることもちゃんと理解していました。

 さて、話が飛びましたが欧米では「猿」からイメージすることといえば
いたずら小僧
言葉の通じないバカ
人まねばかりするふざけた奴
麻薬中毒者

といったネガティヴな意味で、いわば「野蛮である」者の代名詞になっている。 そういえば、アメリカのTVCMで、ある日会社の上司が皆チンパンジーになってしまうものがありました。 会議中に書類で顔を拭いたり、プレゼン中にレーザーポインタで悪戯をするので仕事にならないため、真剣に転職を考える白人。
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欧米にはまだまだ日本人をYellow Monkeyとか、BANANA*(外は黄色いけど中身は白人)と表現される方もいらっしゃるわけですから、我々に対する蔑視の強さを感じます。
(*中南米の第三世界のことをBanana Republic(バナナ共和国=バナナくらいしか輸出産業がない国)と揶揄することもあります。)

・・
・・・本題からずれて少々熱くなってしまいましたが(反省。)、欧米人にとってのMonkeyというのはPlanet of the Apesに登場する狡猾な猿のような、そんなネガティヴなイメージだということです。


monkey with…, monkeying…
というイディオムがあって、「〜のいたずらをする、〜をいじくる」という意味です。
表題のMonkey with Abacusとは、猿にそろばんを与えても無駄。すなわち、ただのそろばんいじりであり、まともな計算など出来ないといった、最近の証券業界を揶揄する言葉でしたとさ。めでたしめでたし。

"'A monkey with an abacus is probably better at the end of the day,' said Peter Sorrentino, a Cincinnati-based senior money manager at Huntington Asset Advisors, which oversees $16.7 billion. At the start of the year, strategists told clients to expect an average 11 percent advance in the S&P 500 in 2008 to 1,634, Bloomberg data show. The measure has dropped 14 percent so far. (Aug. 13th article from bloomberg.net) "


「猿にそろばんを与えた方がまだまし」そう語るのは、ハンティントン社資産アドバイザーとしてシンシナティで一六七億ドルを運用するピーター・ソレンティーノ氏。ブルームバーグ社の資料によれば、投資担当者らは年頭、顧客に対し「S&P500指数が二〇〇八年に平均一一パーセント上昇し、一六三四ドルをつける」と予測していたが、今のところ一四パーセント下落している。(8月13日付 ブルームバーグ紙の記事より)

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