Colloquium
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Colloquium 2010
- 題目:
大統一理論の魅力と小林−益川理論の起源としての自発的なCP対称性の破れ
- 講師:
前川展祐 氏
(
名古屋大学・准教授
)
- 日時
2010年12月9日(木曜日)17:00〜18:30
- 場所
理学部2号館2階11号室(2-2-11)
- 要旨
大統一理論は、2つの統一を実現しています。一つは、標準模型にある3つの
ゲージ力を一つに統一することです。この統一は、3つのゲージ結合定数(ゲージ力
の強さを表すパラメータ)の大きさが同じになることを予言するのですが、実際に、
あるスケールで同じ大きさになることがわかっており、定量的に実験により、
チェックされていると言えます。
もう一つは、クォーク、レプトンを統合することです。
この統合により、質量行列も統合されるのですが、その統合により、実験で測定されて
いるクォーク、レプトンの質量や混合角(小林-益川行列や牧-中川-坂田行列の非
対角要素)の階層性を定性的に理解できることを見ます。
特にE6大統一理論では、クォーク、レプトンの質量や混合角が自然に理解できる
だけでなく、自発的にCP対称性を破ることにより、小林−益川理論の起源も理解する
ことができることを示します。
- 連絡先: 河本 昇 (内線 3539)
物理コロキウム世話人 奥田 浩司 (内線 3442)