Colloquium
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Colloquium 2008
- 題目:
J-PARCによる中性子新時代:物質材料科学の飛躍を目指して
- 講師:
大山研司 氏
(
東北大学金属材料研究所 准教授
)
- 日時
2008年6月27日(金曜日)16:00〜17:00
- 場所
理学部2号館2階11号室(2-2-11)
- 要旨
茨城県東海村の日本原子力研究開発機構(原研)内に建設が進められて
きた大型陽子加速器施設J-PARCの中性子散乱実験施設(物質・生命科学
実験施設 MLF)において、ついに2008年 5月30日最初の中性子ビーム
が誕生した。MLFは最終的には世界最強強度と多数の独創的な装置群を
誇る中性子散乱施設となる。中性子線は、軽元素の精密測定、電子スピン
の観測、原子・スピンのゆらぎの観測、材料内部の観測において高精度の
測定が可能なため、物質科学研究に不可欠の測定手法である。日本に世界
最高レベルの中性子実験施設が完成したことによって、わが国の物質科学
にとっても大きな飛躍が期待される。
この物理コロキウムでは、中性子の特性、J-PARCの概要を説明した上で、
各施設が建設、あるいは建設予定の個性的ないくつかの装置に ついて説明
し、この分光器群の本格稼働によってどんなサイエンスが期待できるか、
について紹介したい。また、J-PARCへの大きな期待のひとつとして、世界
最強磁場での中性子散乱実験について原子炉での最近の成果とJ-PARCでの
計画について説明する。
- 連絡先: 網塚 浩 (内線 3484)
物理コロキウム世話人 奥田 浩司 (内線 3442)