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物理学科 理学院 理学研究院 理学部 北海道大学 ENGLISH
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国際学会体験談(山本将隆さん@Jマテリアル強相関物性研究室)
私はこの度SCES2019(International Conference on Strongly Correlated Electron Systems 2019)に参加しました。SCESは1992年に仙台で開催されて以来30年近く続く基礎物理学の研究分野「強相関電子系」の国際会議で、各国の研究者が毎年持ち回りで開催しています。今年は日本の岡山が会場となり、2019年9月23日〜28日の6日間開催され、 国内外含めて37カ国・地域から844人が参加する大規模な国際会議となりました。発表では、TbNiC2という希土類元素を含む磁性体では珍しい反強磁性秩序と電荷密度波が共存する物質の奇妙な磁性について報告しました。
国際会議の参加は実は3回目で(お手伝いを含めると4回目ですが)、英語での発表も口頭とポスター含めて幸いにも経験済みでしたので、国際会議初参加の新鮮さはなかったかもしれません。しかしながら今回のSCESは今まで参加した国際会議の中では最大の規模でしたので、ポスター発表を見に来る人たちの数も断然多く、自分の研究成果をアピールする場としては絶好の機会だったので、かなり気合が入りました。発表前日は夜までホテルの部屋で英語の発表練習をしていました。しかし本番になると想定していなかった質問を聞かれることも多く、何とか理解してもらおうと必死に説明しました。おそらく2時間近く喋りっぱなしだったと思います。
 ただ、改めて感じたのは、国際会議は自分の研究発表というよりも研究者との情報交換に価値があるということです。自分と似た物質を研究している人を見つけて話を聞きに行くと、ポスターや論文には載っていない裏話、例えば試料合成の際に苦労したことやコツなどを教えてくれる方も結構います。そういう議論が研究のアイデアやブレークスルーの種になるのではないかと感じました。とは言いつつ、訛りのある英語だと理解するのに苦労することも多々あり、せっかくの重要情報を聞き逃してしまいそうになる時もありました。やはり英語はリスニングが大事ですね!
 国際会議の発表というと準備の大変さ等で尻込みしてしまう人もいるかもしれませんが、自分の興味や、研究内容の魅力や意義を英語で伝えるトレーニングができる絶好の機会です。最初はうまくできず、恥ずかしい思いをするかもしれませんが、それもまた経験だと思いますし、少なくとも経験しないよりは絶対にプラスになります。後輩の皆さんもチャンスがあれば必ず挑戦してみてください!
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