top.jpg
物理学科 理学院 理学研究院 理学部 北海道大学 ENGLISH
講義案内
コロキウム
雑誌会
修論発表会
スタッフ一覧
支援室・図書室
卒業後の進路
奨学金
電子雑誌
リンク集
ホーム
国際学会体験談(三上義人さん@Jマテリアル強相関物性研究室)
国際学会(ISCPMS2019 in Indonesia, 2019.7.9-10)の経験をQ & A形式で報告します。

Q.簡単に自己紹介をお願いします!
Jマテリアル強相関物性研究室修士1年三上義人と申します。趣味は水泳と将棋です。研究は、金属中の電子が従う法則を明らかにする為、極低温・高磁場・高圧下といった極限環境下で金属化合物の超音波測定を行なっています。

Q.どんな会議に参加しましたか?
5th ISCPMS 2019 (International Symposium on Current Progress in Mathematics and Sciences)という会議に参加しました。インドネシアの首都ジャカルタ郊外にあるデポックという都市で開催されました。インドネシアの学生が多く参加していましたが、中国や欧米諸国からも参加者は多く、国際色豊かな会議でした。物理だけではなく、工学や数学、化学、生物学など広い領域にまたがった会議で、普段は中々聞く機会のない他分野のトピックも勉強することができました。

Q.どんな発表を行いましたか?
私は、“Ultrasonic Measurements on CeRh2Si2 under Magnetic Field and Electric Current”という表題でポスター発表を行いました。通常、磁化は磁場に応答しますが、本系では電流によって磁化が誘起する現象が確認されており、その機構は未解明です。交差相関と呼ばれるこの現象を、金属中の音速測定によって弾性の観点から検証を試みた、という内容でした。

Q.国際会議に参加して感じたことは何ですか?
広い領域の会議ということで、物理に馴染みない学生にも発表を聞いていただけました。基礎的な内容から研究の詳細に至るまで幅広く質疑応答が行われた為、英語でそれらに対応するのは大変でしたが、言いたいことが伝わり、理解してくれたことを実感したときには相応のやりがいを感じることができました。

Q.緊張したことや不安だったことはありましたか?
国際会議に初参加であった為、発表を行うこともそうですが、特に英語のコミュニケーションが不安でした。聞き取るのも話すのも苦手意識がありましたが、会話したいという姿勢を見せれば相手も応じてくれ、交流を深めることができました。

Q.日本の会議との違いは感じましたか?
女性の参加者が大変多く、驚きでした(写真①)。どうやら東南アジアでは、女性は理系に進学して科学を、男性は文系に進学して法学を学ぶケースが多いようです。また、表彰では異様な盛り上がりを見せ、歓声と叫声が入り混じる様は高校の体育祭を彷彿とさせました。全体の雰囲気として、会議に参加する学生達の姿勢は非常に熱心であり、心から研究活動を楽しんでおられるのがひしひしと伝わってきました。

Q.インドネシア全体の雰囲気を教えてください
インドネシアの雰囲気に馴染めるよう現地の人の服装を意識して会議に臨んだのですが(写真②)、その服はトレイディショナルスタイルだよ、とダメ出しを受けてしまいました(笑)。現地の学生さんは会議での案内に留まらず、ジャカルタ周辺のガイドもしてくれました。見たこともない植物や動物、街並みなど常にワクワクが止まりませんでした(写真③④)。写真⑤⑥はインドネシア大学構内にあるレストランの風景です。ゆったりとした空間の中でインドネシアの海鮮料理を楽しむことができました。

Q.最後に後輩へのメッセージをどうぞ!
見知らぬ土地で、日本語の通じない人と出会い、未知の食べ物を口にすると、色々と大変なこともありトラブルは絶えませんが、それ以上に学べることが山ほどあります。何より、会議で得られた友人はかけがえのないものであり、別の国際学会で再開を果たした時には感動し、話が弾みました。会議に参加して良かった、楽しかったと思っていますし、もしこの文章を読んで下さった皆様にも国際会議に参加するチャンスが訪れたなら、ぜひ掴んでもらいたいです。

All Rights Reserved, Copyright ©2012, Department of Condensed Matter Physics, Graduate School of Science, Hokkaido University