1997年度 遠足 〜前編〜


海越え(嘘) 山越え(ちょっと本当) 制限速度も超えて
行ってきました、モーラップ

じめに、物理学科唯一の全体行事、「学科遠足」について説明しておいた方が良いだろう。

物理学科の遠足とはすなわち支笏湖のモーラップキャンプ場に行き、ジンギスカン(でなくてもいいが)を食って、そのあとサッカーなどの運動をして帰ってくるという行事である。

はっきり言ってやっていることは北大構内の芝生でやるジンパと変りがない。規模が大きくなり、サッカーが付け加わり、車で行くため酒の量が減るだけである。

いったい支笏湖でやる必要がどこにあるのかは判然としない。
が、筆者は北大から離れることで開放感を味わうこと、何よりも支笏湖にいった「ついで」に行くところのほうが目当てだと推測する。

まあ、それを踏まえて話は始まる。


月15日(火)は件の学科遠足であった。

当初、野村研の出発予定は9:30だったのだが、前回、キャンプ場で待ちぼうけをくらわされた野村先生(野村先生は北広島の自宅から直接キャンプ場へ行くのである)の強い意向により、9:00に予定を変更された。

「だから8:30ごろ研究室に来たらいいよ」という先輩の言葉にしたがって筆者が行ってみると・・・3、4人しか人がいない。(野村研からの参加人数は14人であった)

「物理学科には物理時間ってものがあるんだよ。最初、驚いたもん」とは岩崎さんのお言葉。
普通、そういうもんじゃないか? と思った筆者の頭の中の構造はすでに物理学科にどっぷり染まっているのだろうか?

とはいえ、さすが遠足、普段は午前中に現れない人物(ほとんどか?)もみな揃い、9:00ちょっと過ぎには出発とあいなった。


足漕ぎボート
湖に付き物の
白鳥さん
台の車に総勢13名+αが分乗し、一路、支笏湖へ。

5台のうち1台は買い出し部隊としてお店に寄る。

その間に他4台はひたすら目的地を目指す。とちゅう、変な案内板によりだまされるが、大きく道を間違うこともなく、キャンプ場に着く。

少し経って物理学科のバス(3年および車を出さなかった研究室の人々が乗っている)、またちょっと経って野村先生が到着する。いい案配だ。


究室ごとに思い思いの場所に陣取ってジンギスカンやら焼き肉やらの準備が始まる。

我が野村研でも・・・と思いきや、準備万端だったはずなのに、足りない物が続出する。買い出し部隊の車に積んだ物もあったらしい。

が、野菜を切り七輪に火も付き、なんとかジンギスカンおよび焼き肉がはじまる。


コップを手にした荒井さん
コップを手に
いい案配の荒井さん
者は早々に他研究室を襲いに行った。(じつはそれを楽しみにしていた)

回ってみると、いろいろと食べ物があって面白い。

  • 液化センター+事務は豪華なのが定番である。
  • 極低温研究室は種類が豊富である。
  • 光物性研究室はそうめんがあった。さらに大将がお菓子を焼いていた。
  • 素粒子研究室はうまい肉があった。(そして、筆者は人が大切に育てていたトウモロコシを食べてしまった)
  • 原子核研究室は松尾ジンギスカン・・・なのになぜかすき焼き状態。
  • 固体物性研究室は正真正銘すきやき。(うどんがうまかった)
  • 熊谷研究室は大阪風お好み焼きが!
まあ、こんな具合に楽しんで帰ってきてみると・・・買い出し部隊がまだ来てないのに野村研の鉄板から肉が消えつつある。ああ、なんと非情な人々であろう。(まあ、その後は買い出し部隊のために取っておいたのだが)

星川さん
焦げに驚く
星川さん
気予報では午後から雨だったのだが、着いた当初にちょっとパラっと降ったか降らないかぐらいで、そのうち晴れてきた。暑いぐらいである。

買い出し部隊も到着、やっとメンバーが揃う。

が、すでに食べるほうは終盤戦に入っていたような・・・


湖
湖に挑む2人
日から岩崎さんが「泳ぐ」と宣言しており、五味さんに「いっしょに泳ごう」と誘っていたのだが、周りの人間は本気か? と思っていた。岩崎さんはさらに石川さんを誘ったのだが、「骨は拾ってやる」と相手にされない。

なにせ、支笏湖は山の上、水は魚も棲まないぐらい綺麗だが、冷たいのである。さらに、キャンプ場は遠浅の場所でもない。

岩崎さん
ひと泳ぎの後の
いっぱい
しかし、泳ぐ人は泳いでしまうのである。
天気も2人に味方した。

しかし、筆者には泳いだあと震える手で煙草を吸う五味さんの姿が印象的であった。いや、どうやら本人たちは寒くはなかったらしいのであるが。

ちなみに他に泳いでいた人はいない・・・

五味さん
煙草を吸う
五味さん

小谷
白玉粉をこね回す
筆者
崎さん提案、第2弾。白玉団子。

なんでも、拾ってきた女性誌に白玉団子に缶詰みかんをぶっかけたのが載っていて、食べたいなぁと思っていたのだそうだ。なにもキャンプ場でやらなくてもいいのだが。

野村先生はあきれぎみ、松永先生は面白そうに見ている。

市村先生はお湯を沸かす係と化し、その間に、筆者および岩崎さんが粉をこねる・・・のだが、なぜか筆者がほとんどやっていたような気が。岩崎さんが食べたいんじゃなかったのか? まあ、ノッたのは自分だからいいんだけど。

さて、できあがった粉を持っていくと、岩崎さん、星川さん、市村先生が好き勝手な形にして鍋に放り込んでいく。あのぅ、真ん中ひらたくしないと中まで煮えないんですけど。

ゆであがり、浮かんできた白玉団子を必死に箸で拾う。あまりの数の多さに「なんで私がこんなことをやっているのだろう」という思いが頭をよぎる。

とはいえ、出来は上々、買ってきたみかんの缶詰とあんこをかけるとなかなかイケる味であった。


木陰の鈴木さん
木陰の鈴木さん
べるほうが終わると、なぜかサッカーだのキャッチボールだのがいたるところで始まる。

サッカーはなかなかはた迷惑なところがあって、どこかの研究室の陣取っているところにボールが飛んでいったりしていた。

木陰で昼寝したり、談笑したり、思い思いなことをしている。


うやって過ごしていると、2時ごろ、号令がかかる。

「出発するよ」

はい? あ、温泉ですか? え? 違う?!

つづく


<<目次に戻る

<<生活・行事のページへ戻る