講演題目: 原子核におけるクラスターと平均場
講 師 : 堀内 昶 (京都大学大学院理学研究科)
日 時 : 平成12年12月13日(水) 16:30-
場 所 : 北海道大学大学院理学研究科物理学専攻 大学院講義室
理学部 2号館(2−11号室)
要 旨 :
原子核多体系の構造や反応を理解するためには平均場の形成とならんでクラスターの形成を考えることが基本的に重要です。この講演ではクラスター形成が平均場形成とともに核子多体系の何処にでも現れる基本的性質であることを核構造と核反応の両方にわたって代表的と思われる例を取り上げて議論する予定です。近年、不安定核の研究が大きく発展して来ていて原子核物理はさながらルネッサンスを迎えている感がありますが、この不安定核の核構造の理解には新しい形態のクラスター構造が重要な役割を果たしていると思われます。また、核物質の物性を調べるために中高エネルギーの核衝突が研究されて来ましたが、多数の衝突破砕片の担う情報を用いての研究は破砕反応機構の解明が前提でありここにもクラスター物理が活躍します。このような今日的話題を研究の歴史的展開に触れつつ話したいと思います。
世話人 加藤幾芳 (北海道大学大学院理学研究科)
(011-706-2684、kato@nucl.sci.hokudai.ac.jp)
|