2001年度年次報告書




1.研究成果



(1)スピン密度波の電子状態とダイナミクス

有機擬一次元有機導体(TMTCF)2X(C=S or T and X=ClO4, PF6, Br etc.)はアニオンX-の種類や圧力等のパラメターに依存して種々の基底状態を持つ。この一つである不整合スピン密度波(SDW) 相の電子状態およびSDW の集団励起モードであるスライディングのダイナミクスをNMRおよび非線型電気伝導度の測定により調べた。(TMTSF)2ClO4, (TMTSF)2PF6, (TMTSF)2AsF6及び圧力下の(TMTTF)2Brの試料についてのHのNMRから、この不整合相は共通にT*/TSDW≒0.3の関係を満たす温度T*における相転移で二分される多相構造を持つことが明らかになっている。 この不整合SDW相におけるSDWのスライディングのダイナミクスも、T*を境に大きく変化する。このスライディングモードは、しきい電場を伴った非線型電気伝導として観測されるが、(TMTSF)2ClO4ではしきい電場がT*で連続に変化するのに対して、SDWの運ぶ余剰伝導度はT*以下の温度で急激に減少する。 さらに低温域では、高電場で温度に依存しない大きな伝導度が観測される。これらの振る舞いが(TMTSF)2ClO4のメチル基の水素を重水化した(TMTSF-d12)2ClO4 においても共通に観測された。こららの結果から、(TMTSF-d12)2ClO4は(TMTSF)2ClO4 に対して正の化学圧が加わった状態であることが理解された。これらの塩では、SDWのピン止めのメカニズムは陰イオンの秩序度等に依存して「強いピン止め」 と「弱いピン止め」が観測されるが、T*を境に変化するSDWのダイナミクスはピン止めのメカニズムの詳細に依存しないものであることが確かめられた。一方、 0.5GPa以上の静水圧下の(TMTTF)2Brの不整合SDW相においても、(TMTSF)2X塩と同様に明確なしきい電場を伴う非線形電気伝導が観測された 。しきい電場の温度変化は(TMTSF)2X塩のように単純な「強いピン止め」や「弱いピン止め」で記述されるようなものとなっていないが、 T*を境とするSDWの運ぶ余剰伝導度の急激な減少は共通のものとなっている。このことは、(TMTCF)2Xを共通の相図で議論することの妥当性を強く支持している。

(2)磁場誘起スピン密度波相におけるアニオン秩序化による超格子構造の役割


擬一次元有機導体(TMTSF)2ClO4はClO4-アニオンの配向秩序転移温度付近を急冷すると約6Kで金属相からスピン密度波 (SDW)相へ転移するが、徐冷すると超伝導相が基底状態となる。この超伝導相にc*-軸方向に磁場を加えると磁場誘起SDW(FISDW) 相が現れ、27Tで新たな相転移をおこすことが知られている。アニオン配向秩序転移温度付近の冷却速度を変えた試料に対して、磁気抵抗を測定することにより FISDW相図の冷却速度依存性を詳細に調べた。その結果、高磁場での相転移は冷却速度が速くなるに従って低磁場側に大きくシフトし、低磁場側の相は大きく抑制されることを見いだした。この FISDW相図の冷却速度依存性は、アニオンの秩序化による擬一次元的フェルミ面上のギャップ構造が冷却速度の増加に従って小さくなることを考慮し、高磁場での相転移の高磁場側と低磁場側で大きく異なるネスティングベクトルを取り入れた平均場理論により説明できることを明らかにした。本研究における高磁場での測定はグルノーブル(フランス)の強磁場施設を利用し、 CRTBT-CNRSのP.Monceau氏とA.Briggs氏との共同研究により進めている。

(3)不整合スピン密度波転移における系の二次元性と電子相関


 低次元有機導体(TMTTF)2X及び(TMTSF)2Xの不整合SDW相における系の二次元性と電子相関を明らかにするために、 圧力下の(TMTTF)2Br,(TMTSF)2PF6におけるSDW転移温度TSDWのc*-軸方向に対する磁場依存性を電気伝導度測定より調べた。 その結果、TSDWは弱磁場では磁場が増大するにつれほぼ磁場の二乗に比例して増大し、強磁場下では磁場の二乗の振る舞いからはずれ飽和する傾向を示した。 2.1GPaの(TMTTF)2BrのTSDWの磁場依存性は常圧での(TMTSF)2PF6の結果とほぼ一致しており、TMTSFとTMTTFが同一の相図内で化学圧力の異なる状態として定量的に記述できることがわかった。平均場理論によると TSDWは系の二次元性と電子相関の強さできまる。今回の実験において、磁場の二乗の係数より系の二次元性を決定し、各圧力における系の二次元性の大きさと電子相関の強さを分離して決めることに成功した。 その結果、圧力を加えると系の二次元性が増大するだけではなく電子相関の強さの減少によりTSDWが大きく減少していることがわかり、TMTSF-TMTTF統一相図は電子相関の圧力変化を取り入れた平均場理論によりはじめて定量的に理解できることを示した。 本研究における高磁場での測定は東北大金研の強磁場施設を利用し、金研の佐々木孝彦氏との共同利用により進めている。

(4)擬一次元有機導体における電荷整列と反強磁性転移


擬一次元有機導体(TMTTF)2Brは0.5GPa以下ではおよそ100K付近で抵抗の最小をとり(電荷局在)、低温で反強磁性(整合SDW)相に転移することが知られている。 電荷局在と反強磁性相の電子状態を明らかにするために、(TMTTF)2Brの電気伝導度の圧力依存性および常圧における静磁化率を測定した。その結果、常圧における(TMTTF)2Br の磁化率は20K付近で急激な減少し、ほぼ同じ温度で明らかな抵抗の上昇が確認された。(TMTTF)2Brは常圧では約14Kで反強磁性相に転移するので、20K付近での磁化率と抵抗の振る舞いは 反強磁性相に転移する前に電荷局在相内における電荷整列を起こしている可能性を示唆している。圧力を加えていくと抵抗の異常を示す温度は上昇し、およそ0.3GPaで23Kに達する。その温度はNMRでこれまで報告されている反強磁性転移温度よりも0.3GPaまでは常に 4〜8K程度高く、反強磁性相が消える0.5GPaで両者ははじめて一致する。このことより、電荷整列と考えられる相転移は反強磁性相と密接に関連していることがわかった。

(5)有機超伝導体(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]Brの分光


電子相関の強さをパラメターに取り有機超伝導体の電子状態に関する知見を得ることを目的に、反強磁性絶縁相との境界に近い超伝導相に位置する(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]BrにおいてSTM分光測定を行った。 この物質においては、部分重水素置換により超伝導相と反強磁性絶縁相との相境界付近での電子相関の強さを細かく制御できることが知られているが、今年度は水素体(BEDT-TTF-d[0,0])2Cu[N(CN)2]Br (Tc=11.6 K)および、これよりも電子相関が強い部分重水素化した(BEDT-TTF-d[2,2])2Cu[N(CN)2]Br(Tc=12.0 K)について調べた。 両方の塩において、超伝導転移温度以下では明確な超伝導ギャップが観測された。トンネルスペクトルの形はゼロバイアス付近でエネルギーに対し線形な振る舞いを示し、d-波のペア対称性で説明される。数多くの測定を重ねることによりギャップパラメターDおよび対応する 2D/kTcを以下のように得た。

D=2.1-3.9 meV  2D/kTc=4.3-7.9   for (BEDT-TTF-d[0,0])2Cu[N(CN)2]Br

      D=3.0-4.8 meV   2D/kTc=5.8-9.3   for (BEDT-TTF-d[2,2])2Cu[N(CN)2]Br

2つの塩において、2D/kTcの値はd-波超伝導体に対する平均場理論から期待される値4.3と大きくずれるものではないことがわかった。また両塩の比較において、 2D/kTcの値は電子相関の増加とともに大きくなっていることが見出された。しかしながら、 すでに得られている、これらの塩よりも電子相関が弱い(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2 (Tc=10.4 K)に対する値2D/kTc=5.6-11との関係は必ずしも系統的ではない。(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2 との関係を明らかにすることは今後の課題である。 詳細な温度依存性を調べることにより、 超伝導転移温度以上においてトンネルスペクトルにフェルミレベルを中心とする幅の広いディップ構造が見出された。 (BEDT-TTF)2Cu(NCS)2も含め3つの塩においてこの擬ギャップは 40-50K以下で形成されることがわかった。この温度は、NMRの(T1T)-1がピークを示す、 あるいは静磁化率が急激に減少し始めるといったスピン系における異常が観測される温度とほぼ一致する。今後は、 擬ギャップの出現する温度を厳密に決定し、電子相関の強さとの関連を明らかにする予定である。


(6)カーボンナノチューブのSTM/STS

単層カーボンナノチューブにおいてSTM/STS測定を行った。77Kにおいてエネルギー分解能の高いトンネルスペクトルが得られた。 バンドル上での位置を変化させながらのSTSにより、同一のバンドル内に金属と半導体ナノチューブが存在することが見出された。 金属ナノチューブでは、ゼロバイアス付近のトンネルコンダクタンスは有限でかつ平坦である。 vanHove特異点にともなう状態密度の発散ピーク間の幅は約1300meVと求まった。また、このピークのすぐ外側に微細構造が見出された。 この微細構造は、ブリルアンゾーンのK点付近における等エネルギー面の異方性に起因した状態密度ピークの分裂によるものと考えられる。 一方、半導体ナノチューブにおいては、ゼロバイアス付近のコンダクタンスはほとんどゼロにまで減少している。 コンダクタンスピーク間の幅は金属的ナノチューブの1/2程度であり、半導体ギャップの幅は約 600meVと求まった。これから、観測された半導体ナノチューブの直径は1.2nmと見積もられる。また、別なバンドルにおけるSTS では、低エネルギーに微細構造を持つ特異な形をしたトンネルスペクトルが得られた。この原因のひとつとして、ナノチューブ間のトンネル接合が考えられる。 さらに、金属ナノチューブが規則配列をしてバンドルを組んだ際に現れる擬ギャップの可能性も指摘される。 今後は、何らかの量子効果が期待される磁場中での測定を予定している。



2.成果発表


<原著論文>

1. Non-Linear Electric Conduction in the SDW Phase of (TMTSF)2PF6 under Pressure

N. Matsunaga,M. Inoue, A. Hoshikawa, K. Nomura, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai

Physica Status Solidi (b), 223 549-553 (2001).

2.    Magnetic Field Dependence of the SDW Phase in (TMTSF)2PF6 Under Pressure: Rapid Oscillations in the Magnetoresistance

N. Matsunaga, K. Yamashita, H. Kotani, K. Nomura, T. Sasaki, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai

Physica Status Solidi (b), 223, 545-548 (2001).

3.    Pressure and Magnetic Field Dependence of SDW Transition in (TMTTF)2Br

A. Ishikawa, N. Matsunaga, K. Nomura, T. Nakamura, T. Takahashi and G. Saito

Physica Status Solidi (b), 223, 539-543 (2001).

4.    Spin Density Wave in Quasi-One Dimensional Organic Conductors

K. Nomura, N. Matsunaga, A. Ishikawa, H. Kotani, K. Yamashita, T. Sasaki, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji, H. Anzai, T. Nakamura, T. Takahashi and G. Saito

Physica Status Solidi (b), 223, 449-458 (2001).

5.    STM Spectroscopy on κ-(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2

T. Arai, K. Ichimura, K. Nomura, S. Takasaki, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai

Synthetic Metals, 120, 707-708 (2001).

6.    SDW Gap in (TMTSF)2PF6: STM Spectroscopy

K. Ichimura, M. Kobayashi, K. Nomura, S. Takasaki, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai

Synthetic Metals, 120, 897-898 (2001).

7.    Pressure Dependence of SDW Transition in (TMTTF)2Br

A. Ishikawa, N. Matsunaga, K. Nomura, T. Nakamura, T. Takahashi and G. Saito

Synthetic Metals, 120, 905-906 (2001).

8.    Static and Dynamic Properties of the SDW in (TMTSF)2X

K. Nomura, M. Kotomizu, A. Hoshikawa, T. Terazaki, M. Inoue, N. Matsunaga, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai

Synthetic Metals, 120, 907-908 (2001).

9.    SDW Phase of (TMTSF)2PF6 at High Magnetic Fields

N. Matsunaga, H. Kotani, K. Yamashita, K. Nomura, T. Sasaki, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai

Synthetic Metals, 120, 957-958 (2001).

10. Non-Linear Electric Conduction in the SDW Phase of (TMTSF)2NO3

A. Hoshikawa, T. Terazaki, K. Nomura, M. Tokumoto and J. M. Fabre

Synthetic Metals, 120, 967-968 (2001).

11. Tunneling Spectroscopy on the Organic Superconductor κ-(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2

T. Arai, K. Ichimura, K. Nomura, S. Takasaki, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai

Physical Review B, 63, 104518 (2001).

12. Spin-Density-Wave Transition of (TMTSF)2PF6 at High Magnetic Fields

N. Matsunaga, K. Yamashita, H. Kotani, K. Nomura, T. Sasaki, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai

Physical Review B, 64, 052405 (2001).

13. STM/STS on Carbon Nanotubes at Low Temperature

K. Nomura, M. Osawa, K. Ichimura, H. Kataura, Y. Maniwa. S. Suzuki and Y. Achiba

AIP Conference Proceedings, 590, 197-200 (2001).

 

4.学術講演

<招待講演>

1.       K. Nomura, H. Kubota, M. Kotomizu, K. Nomura, T. Hanajiri, S. Nakatsuji and J. Yamada,

1H NMR in Spin Density Wave Phase of (TMTSF)2PF6

The Fourth International Symposium on Crystalline, Organic Metals, Superconductors and Ferromagnets (ISCOM2001), Rusutsu (Japan), September 10-14, 2001.

 

<一般講演>

1.       K. Nomura, M. Osawa, K. Ichimura, H. Kataura, Y. Maniwa. S. Suzuki and Y. Achiba,

STM/STS on Carbon Nanotubes at Low Temperature

International Symposium on Nanonetwork Materials: Fullerenes, Nanotubes, and Related Systems (ISNM2001), Kamakura (Japan), January 15-18, 2001.

2.       野村一成

「TMTCF塩のSDW相」

学振未来開拓学術研究研究会「有機導体における伝導機構」(ConCom2001)(学習院大学)

2001年3月7-8日

3.       松永悟明

「高磁場における磁場誘起スピン密度波相」

学振未来開拓学術研究研究会「有機導体における伝導機構」(ConCom2001)(学習院大学)

2001年37-8日

4.市村晃一

BEDT-TTF塩のSTM分光」

学振未来開拓学術研究研究会「有機導体における伝導機構」(ConCom2001)(学習院大学)

200137-8

5.       鈴木一裕、市村晃一、野村一成、河本充司

「κ-(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]BrSTM分光」

日本物理学会第56回年次大会(中央大学)2001327-30

講演番号 28p-WB-6 (講演概要集56巻第1号第4分冊752ページ)

6.       石川敦史、松永悟明、野村一成、中村敏和、高橋利宏、斎藤軍治

(TMTTF)2Brにおけるスピン密度波転移の磁場依存性」

日本物理学会第56回年次大会(中央大学)2001327-30

講演番号 30a-YX-3 (講演概要集56巻第1号第4分冊773ページ)

7.       松永悟明、石川敦史、野村一成、A. Aria, P. Monceau, 渡部真紀、山田順一、中辻慎一、安西弘行

(TMTSF)2ClO4における磁場誘起スピン密度波相の冷却速度依存性U」

日本物理学会第56回年次大会(中央大学)2001327-30

講演番号 30a-YX-4 (講演概要集56巻第1号第4分冊774ページ)

8.       寺崎努、星川晃範、松永悟明、野村一成、渡部真紀、中辻慎一、山田順一

(TMTSF-d12)2ClO4のスピン密度波相における非線型電気伝導」

日本物理学会第56回年次大会(中央大学)2001327-30

講演番号 30a-YX-5 (講演概要集56巻第1号第4分冊774ページ)

9.       野村一成

「カーボンナノチューブのSTM/STS

文部省科学研究費特定領域研究(A)「フラーレン・ナノチューブネットワーク」平成12年度第3回研究会(東京工業大学)

2001614-15

10.   A. Hoshikawa, T. Terazaki, N. Matsunaga, K. Nomura, M. Watanabe, S. Nakatsuji and J. Yamada,

Electrical Transport in the Spin-Density-Wave Phase of (TMTSF-d12)2ClO4

The Fourth International Symposium on Crystalline, Organic Metals, Superconductors and Ferromagnets (ISCOM2001), Rusutsu (Japan), September 10-14, 2001.

11.   N. Matsunaga, A. Ayari, P. Monceau, A. Ishikawa, K. Nomura, M. Watanabe, J. Yamada and S. Nakatsuji,

Effect of the Gap Due to Anion Ordering in Deuterated (TMTSF)2ClO4 at High Magnetic Fields

The Fourth International Symposium on Crystalline, Organic Metals, Superconductors and Ferromagnets (ISCOM2001), Rusutsu (Japan), September 10-14, 2001.

12.   K. Yamashita, N. Matsunaga, K. Nomura, T. Sasaki, T. Hanajiri, J. Yamada S. Nakatsuji and H. Anzai,

Magnetic Field Dependence of the SDW Phase in (TMTSF)2PF6 under Pressure

The Fourth International Symposium on Crystalline, Organic Metals, Superconductors and Ferromagnets (ISCOM2001), Rusutsu (Japan), September 10-14, 2001.

13.   A. Ishikawa N. Matsunaga, K. Nomura, T. Nakamura, T. Takahashi and G. Saito,

Magnetic Field Dependence of Incommensurate SDW Transition in (TMTTF)2Br

The Fourth International Symposium on Crystalline, Organic Metals, Superconductors and Ferromagnets (ISCOM2001), Rusutsu (Japan), September 10-14, 2001.

14.   K. Ichimura, K. Suzuki, K. Nomura and A. Kawamoto

Tunneling Spectroscopy onκ-(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]Br Using STM

The Fourth International Symposium on Crystalline, Organic Metals, Superconductors and Ferromagnets (ISCOM2001), Rusutsu (Japan), September 10-14, 2001.

15.   市村晃一、大澤雅人、野村一成、片浦弘道、真庭豊、鈴木信三、阿知波洋次

  「カーボンナノチューブの低温STM/STS

日本物理学会2001年秋季大会(徳島文理大学)2001917-20

講演番号 17p-TJ-7 (講演概要集56巻第2号第4分冊679ページ)

16.   松永悟明、山下勝美、石川敦史、野村一成、A. Aria, P. Monceau, 渡部真紀、山田順一、中辻慎一

(TMTSF)2ClO4における磁場誘起スピン密度波相の冷却速度依存性V」

日本物理学会2001年秋季大会(徳島文理大学)2001年917-20

講演番号 17p-WF-9 (講演概要集56巻第2号第4分冊683ページ)

17.   K. Ichimura, M. Osawa, K. Nomura, H. Kataura, Y. Maniwa. S. Suzuki and Y. Achiba,

Tunneling Spectroscopy on Carbon Nanotubes Using STM

Tsukuba Symposium on Carbon Nanotube in Commemoration of the 10th Anniversary of its Discovery (CNT10), Tsukuba (Japan), October 3-5, 2001.

 

5.科研費、助成金等の取得状況

野村一成  学振未来開拓学術研究 コアメンバー    11,620千円

             「有機導体における伝導機構の制御と新機能性材料の設計開発」

市村晃一  科研費 奨励研究(A)    代表      1,100千円

             「部分重水素化BEDT-TTF塩のSTM分光」