いやー、生、やっぱり生に限る。ビールではありません、国際会議の話です。
大講堂に足を運び、大スクリーンを前にして、喋る。自らの講演は勿論のこと、
スタンドマイクに歩を運び質問・コメント・討論、人が一堂に会して話す、
考える、議論する。何て素晴らしいのでしょう。
会場は賑わいにはまだ遠く、国外参加者はほぼオンライン、発表は会場/オンラインを問わず
全てZOOM経由。会場で手を挙げる質問者の声が海の向こうになかなか届かず、オンライン質問者
とかぶってしまう。そんなご愛嬌も含めて、“生”会議への半歩、一歩。それが、こんなにも嬉しく、
今後の学問に向けても活力を与えてくれる。
講義はオンライン、それはそれでメリットもあります。(学問以外の)会議はオンライン、これは
これで助かります。オンライン生活にすっかり慣れてしまい、『移動時間も経費も節約できる』
なんて納得してしまう。しかし、ひとたび会場に足を運び、大講堂に反響するマイク音声とともに
議論する、
休憩時間に談笑する。するともう、そんな内向き志向は吹き飛んでしまいました。
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竹森那由多・阪大特任准教授(左)と。
竹森さんは会議スタッフとしても奔走
されています。ハイブリッド開催形式
のため、日本時間午前中は会議がなく、
その時間を使って、来札中に研究室
セミナをお願いしました。
その様子は以下。
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理論家はまず計算、学者はこつこつ論文執筆、セミナも院生とディスカションもZOOM、ZOOM、
arXivにアップ、APSサイトからダウンロード。業績を積んでゆく作業はオンラインでできる、
それなくして旅行もあったものではないのですが、しかし、この学問の世界もまた・・・そうでした、
人と交わり笑顔を交わす、これが大切、これが楽しみ。それをリマインドしてくれたこの会議。
ハイブリッド形式で会議を滞りなく行うためには、当日は勿論、開催に漕ぎ着けるまでも、
従前は無かったプラス・アルファの手間隙と気苦労があります。忙しい中その労を取ってくださった
スタッフの方々、学問から通信環境の整備に至るまで、あらためて深く感謝したいと思います。
研究室ゲスト・セミナ
竹森那由多・阪大特任准教授を研究室に招いてセミナをお願いしました。
『準周期格子系における非従来型超伝導対形成?』を中心にお話いただきました。東工大・古賀
研究室学生時代からのご自身研究経歴に始まり、準結晶なるものの簡単レビュー、準結晶と
周期結晶を比較して。そこから、クラスタ内・間複雑構造の現実合金準結晶を、バルク非周期構造
にフォーカス、BCSカップリング機構を想定、えいっと単バンド引力ハバード模型で記述します。
“周期性”が無い中、クーパー対を運動量空間でどのように同定してゆくか。
大変興味深く拝聴しました。
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竹森さんは右から2人目。
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続くコロナ禍、まだ決して油断することは出来ない中、少々人数がかさむ学問セミナはいつもの
ホームではなく、少し大きな部屋を確保して行いました。その後、ホーム・セミナ室に移動して、
これは密を避けるため、通常通りとはゆかず、研究室を代表(?)して、博士後期課程院生のみ
参加する形で、短時間のお弁当昼食、お菓子にお茶、そして公私にわたる近況・情報交換を
楽しみました。
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