気まぐれ通信 2022年

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  • 9月 日本物理学会(東京工業大学)で 山本、大原が研究成果を発表しました:
      講 演 題 目 
    著 者
    Polarized Raman response of two-dimensional quasiperiodic Heisenberg antiferromagnets 
    山本昌司、井上天、大原潤
    Modified antiferromagnon dynamics in quasicrystals: Why modified?
    大原潤、山本昌司
  • 8月 29th International Conference on Low Temperature Physics [Sapporo/Japan]で
    田所が研究成果をポスター発表しました:
     講 演 題 目 
    著 者
    Topological Characterization of Kitaev Spin Nanoribbons with Ordered Flux Configurations
    R. Tadokoro, S. Yamamoto

  • 6月 10th International Conference on Aperiodic Crystals [Sapporo/Japan]で
    山本が講演を行いました。
       Multimagnon-mediated Raman scattering in two-dimensional
           quasiperiodic Heisenberg antiferromagnets

    準周期系の磁気Raman散乱、多粒子Green関数、配位間相互作用法、C5v, C8v,
    新作 [J. Phys. Soc. Jpn. 91, No. 5, 053701, 1-5 (2022) arXiv2204.00345] です。

    いやー、生、やっぱり生に限る。ビールではありません、国際会議の話です。
    大講堂に足を運び、大スクリーンを前にして、喋る。自らの講演は勿論のこと、
    スタンドマイクに歩を運び質問・コメント・討論、人が一堂に会して話す、
    考える、議論する。何て素晴らしいのでしょう。

    会場は賑わいにはまだ遠く、国外参加者はほぼオンライン、発表は会場/オンラインを問わず
    全てZOOM経由。会場で手を挙げる質問者の声が海の向こうになかなか届かず、オンライン質問者
    とかぶってしまう。そんなご愛嬌も含めて、“生”会議への半歩、一歩。それが、こんなにも嬉しく、
    今後の学問に向けても活力を与えてくれる。

    講義はオンライン、それはそれでメリットもあります。(学問以外の)会議はオンライン、これは
    これで助かります。オンライン生活にすっかり慣れてしまい、『移動時間も経費も節約できる』
    なんて納得してしまう。しかし、ひとたび会場に足を運び、大講堂に反響するマイク音声とともに
    議論する、 休憩時間に談笑する。するともう、そんな内向き志向は吹き飛んでしまいました。

    竹森那由多・阪大特任准教授(左)と。
    竹森さんは会議スタッフとしても奔走
    されています。ハイブリッド開催形式
    のため、日本時間午前中は会議がなく、
    その時間を使って、来札中に研究室
    セミナをお願いしました。
    その様子は以下。

    理論家はまず計算、学者はこつこつ論文執筆、セミナも院生とディスカションもZOOM、ZOOM、
    arXivにアップ、APSサイトからダウンロード。業績を積んでゆく作業はオンラインでできる、
    それなくして旅行もあったものではないのですが、しかし、この学問の世界もまた・・・そうでした、
    人と交わり笑顔を交わす、これが大切、これが楽しみ。それをリマインドしてくれたこの会議。
    ハイブリッド形式で会議を滞りなく行うためには、当日は勿論、開催に漕ぎ着けるまでも、
    従前は無かったプラス・アルファの手間隙と気苦労があります。忙しい中その労を取ってくださった
    スタッフの方々、学問から通信環境の整備に至るまで、あらためて深く感謝したいと思います。

    研究室ゲスト・セミナ
    竹森那由多・阪大特任准教授を研究室に招いてセミナをお願いしました。

    『準周期格子系における非従来型超伝導対形成?』を中心にお話いただきました。東工大・古賀
    研究室学生時代からのご自身研究経歴に始まり、準結晶なるものの簡単レビュー、準結晶と
    周期結晶を比較して。そこから、クラスタ内・間複雑構造の現実合金準結晶を、バルク非周期構造
    にフォーカス、BCSカップリング機構を想定、えいっと単バンド引力ハバード模型で記述します。
    “周期性”が無い中、クーパー対を運動量空間でどのように同定してゆくか。
    大変興味深く拝聴しました。

    竹森さんは右から2人目。

    続くコロナ禍、まだ決して油断することは出来ない中、少々人数がかさむ学問セミナはいつもの
    ホームではなく、少し大きな部屋を確保して行いました。その後、ホーム・セミナ室に移動して、
    これは密を避けるため、通常通りとはゆかず、研究室を代表(?)して、博士後期課程院生のみ
    参加する形で、短時間のお弁当昼食、お菓子にお茶、そして公私にわたる近況・情報交換を
    楽しみました。

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