北海道大学理学研究科 | 物理学専攻物性理論

物性理論II


研究内容

我々が扱う物理系は,1023個という莫大な数の粒子が集まった系です。このような系では,相転移という,一粒子あるいは少数粒子の系では考えられない現象が起こります。身近な例では,水は0℃近傍で液体から固体,あるいは固体から液体に変化(相転移)し,その前後で全く異なる性質を示します。このような相転移の例は,金属中電子などの微視的世界から宇宙スケールの現象にわたって数多く見られ,現代物理学の中心的な研究テーマの一つとなっています。わが研究室では,この多彩な相転移現象の中から,特に磁性超伝導・超流動など,量子力学に従う多粒子系の示す現象を研究テーマにしています。そして,グリーン関数などの量子統計力学の手法を駆使して,特に粒子間の相互作用の役割に焦点を置き,この多粒子系の理論的解明をめざしています。