Colloquium
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
Colloquium 2004
- 題目:
スピンリングとスピン多面体の量子効果
- 講師:
野尻浩之氏
東北大学金属材料研究所
- 日時・場所:
2004年6月30日(水曜日) 16:00から
物理学専攻 大学院講義室(2-211)にて
- 要旨:
ナノスケールの強磁性体の創成を目指す単分子磁石の研究は、現在新しい段階に入りつつある。物質合成の立場からは、単分子磁石を結合してより複雑なネットワークをもつ磁性体を合成することが可能になり、物性研究の立場からは、これらの新奇な磁性体を理解する方法を確立する必要に迫られている。例えば、バルク磁性体に匹敵する自由度をもつ巨大な磁性体でありながら、並進対称性をもたないスピン多面体はその一例である。これらの巨大単分子結合したネットワーク型磁石の特徴の1つは、単分子磁石内と単分子磁石間という2つの異なるスケールを持つことである。本セミナーでは、この2つのスケールを念頭に、スピンリングとスピン多面体などフラストレーションの強い単分子磁石の磁化過程や擬似相転移などに関して最近の研究を紹介する。
- 連絡先: 熊谷健一 (x 4422)
物理コロキウム世話人: 中山隆一 (x 2696) , 北 孝文 (x 2687)