• 題目:
反物質世界への窓、反陽子ヘリウム原子
-- 反陽子の質量は陽子と同じか　--
• 講師:
上村 正康 氏
(九州大学・大学院理学研究院・教授)
• 日時・場所:
2001年11月29日（木曜日）16:30-
物理学専攻 大学院講義室（2-211）にて




• 要旨：科研費創成的基礎研究「反陽子を用いる反物質科学」とCERNとの 共同プロジェクトが平成10-15年度に進行しており、講演者は 理論班代表をしているので、このプロジェクトの紹介をしたい。
  　反物質世界への窓と言われる「反陽子ヘリウム原子」について、 CERNでの精密レーザー分光実験（７桁精度）と講演者等による クーロン３体問題の厳密解法分析（９桁精度）が進んでいる。 この実験・理論の協同作業により、反陽子の質量の「公式推奨値」 が昨年初めて決定された (Particle List 2000)。また、 反陽子ヘリウム原子の不思議な性質（原子と分子の中間的構造を持ち、 通常の反陽子原子より100万倍長寿命）が解明された。これらの成果を 紹介し、今後の反物質（まず反水素）の生成の計画の一端を述べる。

 
• 連絡先:　大西 明（x 2689）<ohnishi@nucl.sci.hokudai.ac.jp>

 

物理コロキウム世話人:
　　　　北　孝文 (x 2687) <kita@phys.sci.hokudai.ac.jp>
　　　　末廣一彦(x 2686) <suehiro@particle.sci.hokudai.ac.jp>