Colloquium @ Division of Physics, Hokkaido University Colloquium, 1999
Division of Physics, Grad. Sch. of Sci., Hokkaido Univ.

以下のように物理コロキュウムが予定されています。
皆さん奮って御参加下さい。

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Colloquium 1997 1998 1999 2000
  • 題目:
    ハロゲン化タリウム微結晶中の励起子状態

  • 講師:
    藤井淳浩(熊本大学 衝撃・極限環境研究センター)

  • 日時・場所:
    平成11年10月12日(火)3時30分〜
    物理大学院講義室 2ー211にて

  • 要旨:    固体は多くの原子の集合体であり,その集合状態が物性に大きな影響を与えている。 そのうち,サイズが数nmから数十nm程度の微結晶ではマクロでもなくミクロとも違っ たメゾスコピックな物性を示し、興味をもたれている。われわれは微結晶中の励起子状 態に関心を持ち,ハロゲン化タリウム薄膜の光吸収スペクトルを調べた。バルク結晶の 塩化タリウムでは1S励起子吸収帯はダブレット構造をしている。微結晶サイズを小さ くしていくと励起子吸収帯のエネルギーは量子サイズ効果のため高エネルギー側にシフ トしていく。微結晶サイズが小さくなるとともに、ダブレット構造の低エネルギーピー クの強度は減少し,励起子ボーア半径の約4倍以下になると完全に消滅する。これは励 起子内での電子―正孔交換相互作用へのサイズ効果を示唆している。臭化タリウムでの 結果とあわせて,励起子状態への量子サイズ効果を紹介する。

  • 連絡先: 中原純一郎 (x 4426)


    物理コロキウム世話人:
    川端 和重 (x 2681) <kaw@skws.sci.hokudai.ac.jp>
    大西 明 (x 2689) <ohnishi@nucl.sci.hokudai.ac.jp>