Colloquium @ Division of Physics, Hokkaido University Colloquium, 1998
Division of Physics, Grad. Sch. of Sci., Hokkaido Univ.

以下のように物理コロキュウムが予定されています。
皆さん奮って御参加下さい。

URL of this page is <http://phys.sci.hokudai.ac.jp/Colloq/Colloq-1998/Kasagi.html>
Colloquium 1997 1998 1999
  • Title:
    低エネルギー重陽子による金属中でのD+D 核反応率の増大
    --- 「常温核融合」の可能性と限界を探る ---

  • 講師:
    笠木治郎太 (東北大学・核理研・教授)
    (by Prof. J. Kasagi)

  • 日時・場所:
    11 月 19 日 (木), 16:30 〜
    大学院講義室 (2-211)にて
    ( 16:30--, November 19 (Thu.), 1998 @ Lecture Room (2-211) )

  • 要旨: クーロン障壁よりはるかに低いエネルギー(例えば、D+D 系では数keV以下)での原 子核反応の反応率は、原子核を取り巻く様々な物理環境の変化にどの程度依存するの だろうか。いわゆる「常温核融合」実験において、ほとんどの実験結果が否定された 現在、物質中での超低エネルギー核反応に対する科学的な興味は上述の問いかけにあ るといってよい。 ここ数年にわたる、金属中での低エネルギーD+D 反応の研究は、Pd 及び PdO 中で のD+D 反応の反応断面積が異常に大きな値を示すことを明かにしてきた。簡単な解析 により遮蔽ポテンシャルを求めると200 eV 以上の値となり、従来知られている電子 による遮蔽効果だけでは、到底、説明不可能なものである。 我々が開拓してきた数keV 領域の重陽子ビームを用いた核反応実験とこれまで得られ ている結果とその解釈、及び、今後の方向と「常温核融合」との関連について述べる。

  • 連絡先: 加藤 幾芳 (x2689) <kato@nucl.sci.hokudai.ac.jp>


    物理コロキウム世話人:
    大西 明 (x 2689) <ohnishi@nucl.sci.hokudai.ac.jp>
    網塚 浩 (x 3484) <amiami@phys.sci.hokudai.ac.jp>