北海道大学 理学部
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イベント 2011/10/18
カイラル超伝導のトポロジー〜物性と素粒子の普遍数理〜 延兼啓純氏(低次元電子物性研究室) 10月24日(月)
The 4th Hokudai pure and applied physics salon

タイトル:カイラル超伝導のトポロジー〜物性と素粒子の普遍数理〜
話題提供者:延兼啓純(低次元電子物性研究室)
日時:10月24日(月) 16:30から
場所:理学部5号館211号室

要旨:
 素粒子物理と固体物理は全く異なるエネルギースケールで起こり、一見関連しません。しかし、トポロジーをキーワードとしてこれらの現象を表す理論形式に普遍数理があることが示唆されています。近年、微細加工技術により"グラフェン中のディラック電子による量子ホール効果"が発見されました(2010年ノーベル物理学賞)。これは物性実験によって相対論的量子力学とその普遍数理構造の追求を可能にした例の一つです。
 現在、私たちはマヨラナフェルミオン場が実現するとされるカイラル超伝導体に注目して研究を行なっています。マヨラナフェルミオンとは粒子と反粒子が同一視されるスピン1/2粒子であり、現在のところ、自然界に存在するか否かわかっていません。本講演ではマイクロメートルサイズのカイラル超伝導体Sr2RuO4において発見したパリティの破れた電流−電圧特性を報告し、その結果がマヨラナフェルミオン励起の観測であることを議論します。

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