2000年度年次報告書




1.研究成果


(1)スピン密度波の電子状態とダイナミクス
 

有機擬一次元有機導体(TMTSF)2Xの基底状態である不整合スピン密度波(SDW)相の電子状態およびSDWの集団励起モードであるスライディングのダイナミクスをNMRおよび非線型電気伝導度の測定により調べた。(TMTSF)2ClO4, (TMTSF)2PF6, (TMTSF)2AsF6及び(TMTSF)2>NO3の試料についてのHのNMRから、この不整合SDW相は新たな相転移で二分される多相構造を示す振る舞いがこれらの塩に共通であることが明らかになっている。詳細な磁場依存の測定から、この転移温度T*は磁場とともに最初増大し、高磁場では飽和傾向を示すことが明らかになった。しかしこのT*の磁場依存の変化量は小さく、陰イオンの種類や圧力等のパラメターに依存してSDW転移温度TSDWが変化する際にも、ほぼT*/ TSDW ≒0.3の関係を満たす。一方、SDWのスライディングのダイナミクスも、T*を境に大きく変化する。このスライディングモードは、しきい電場を伴った非線型電気伝導として観測されるが、(TMTSF)2ClO4ではしきい電場がT*で連続に変化するのに対して、SDWの運ぶ余剰伝導度はT*以下の温度で急激に減少する。さらに低温域では、高電場で温度に依存しない大きな伝導度が観測される。これらの振る舞いが(TMTSF)2PF6および(TMTSF)2NO3の試料においても定性的には共通に観測されることが明らかになった。これらの陰イオンが異なる塩では、SDWのピン止めのメカニズムは陰イオンの秩序度等に依存して「強いピン止め」と「弱いピン止め」が観測されるが、T*を境に変化するSDWのダイナミクスはピン止めのメカニズムの詳細に依存しないものであることが明らかになった。

(2)磁場誘起スピン密度波相におけるアニオン秩序化による超格子構造

擬一次元有機導体(TMTSF)2ClO4はClO4-アニオンの配向秩序転移温度(24K)付近を急冷すると約6Kで金属相からスピン密度波(SDW)相へ転移するが、徐冷すると超伝導相が基底状態となる。この超伝導相にc*-軸方向に磁場を加えると磁場誘起SDW相が現れ、27Tで新たな相転移をおこすことが知られている。磁場誘起SDW相のアニオン配向秩序転移温度付近の冷却速度を変えながら電気伝導度を測定することにより高磁場での相転移について調べた。その結果、高磁場での相転移は冷却速度が速くなるに従って低磁場側に大きくシフトすることを見いだした。この相転移の冷却速度依存性は、徐冷状態でアニオンの秩序化によってできた2倍周期の超格子構造がつくるギャップによって安定化された高磁場での相転移が、冷却速度の増加に従ってアニオンの秩序化が抑制されアニオンの秩序化によるギャップが小さくなり低磁場側へシフトすると考えて定性的には説明できる。本研究における高磁場での測定はフランスのグルノーブルにおける強磁場施設を利用し、CNRS-CRTBTのP. Monceau氏とA. Briggs氏との共同研究により進めている。


(3)スピン密度波転移の磁場依存

 低次元有機導体(TMTSF)2XのSDW相に対する磁場の効果を明らかにするため、(TMTSF)2ClO4の急冷状態および圧力下の(TMTSF)2PF6に磁場を加え電気伝導度を測定することにより調べた。その結果、弱磁場ではSDW転移温度は磁場が増大するにつれほぼ磁場のニ乗に比例して増大し、この比例係数はゼロ磁場での転移温度が低いほど大きくなる。さらに、強磁場下で磁場のニ乗の振る舞いからはずれやや飽和する傾向を示した。これらの振る舞いはフェルミ面の不完全なネスティングにより抑制されたSDW状態が、磁場により系の1次元性が増すことによりフェルミ面のネスティングが完全な場合のSDW転移温度TSDW0に向けて回復するとして定性的に説明される。急冷状態の(TMTSF)2ClO4や圧力下の(TMTSF)2PF6のTSDWが磁場によって大きく増大したことは、このSDW相がフェルミ面のネスティングの不完全さにより大きく抑制された状態であることを示している。強磁場におけるSDW転移温度の振る舞いが急冷状態の(TMTSF)2ClO4と0.8GPaの(TMTSF)2PF6でほぼ一致したことから、両者はTSDW0やフェルミ速度がほぼ同じ値を持ちSDW転移に関してはほぼ同じ状態であることがわかった。本研究における高磁場での測定は東北大金研の強磁場施設の共同利用により進めている。


(4)スピン密度波相における整合‐不整合転移


擬一次元有機導体(TMTTF)2Brは低温で0.5GPa付近を境に低圧側が反強磁性(整合SDW)相、高圧側が不整合SDW相になることが知られている。 整合相と不整合相の電子状態の違いを明らかにするために、(TMTTF)2Brの電気伝導度の圧力、磁場依存性および静磁化率を調べた。0.5GPa以上の圧力下では、圧力を増すに従ってSDW転移温度が低下し、磁場を加えるとSDW転移温度が磁場の二乗に比例して上昇した。このことは0.5GPa以上での不整合SDW相が(TMTSF)2Xと同様にフェルミ面のネスティングにより生じるSDW相であり、高圧では二次元性の増大により転移が抑制されることを示している。2.1GPaでのSDW転移温度、磁場の二乗の比例係数は常圧での(TMTSF)2PF6の結果とほぼ一致しており、TMTSFとTMTTFが同一の相図内で化学圧力の異なる状態として説明できることがわかった。また、常圧における(TMTTF)2Brの磁化率は20K付近で急激な減少を示し、ほぼ同じ温度で明らかな抵抗の上昇が確認された。(TMTTF)2Brは常圧では約14Kで反強磁性相に転移するので、20K付近での磁化率と抵抗の振る舞いは反強磁性相に転移する前に絶縁相内の電荷整列に関連した相転移を起こしている可能性を示唆している。

(5)擬一次元有機導体のSTM分光


 擬一次元有機導体におけるSDW相での電子状態を明らかにするために、(TMTSF)2PF6および(TMTTF)2BrにおいてSTMによるトンネル分光測定を行った。

(TMTSF)2PF6
  不整合SDWを基底状態とする(TMTSF)2PF6のSDW相では明確なSDWギャップ構造が観測された。これまでに、トンネルスペクトルの形は電子バンドの2次元性を考慮した平均場理論により説明されることを示してきたが、トンネルスペクトルの温度依存性を詳細に調べることによりSDW転移温度以上から80Kにかけて擬ギャップ的振舞いを見出した。この擬ギャップの起源を探るべく、ゼロバイアスでのコンダクタンスの温度依存性を調べた。ゼロバイアスコンダクタンスはSDW転移温度以下ではSDWギャップの発達に伴い、温度の減少とともに急激に減少した。一方、転移温度を境に高温側ではゼロバイアスコンダクタンスは温度の上昇に対してゆっくり増えていくことが見出された。この振舞いは、SDWギャップが転移温度以上では完全に消失していると考えることにより説明される。このことから、転移温度以上で観測される擬ギャップはSDW凝縮状態とは異なる起源をもつことが示唆される。

(TMTTF)2Br
  (TMTSF)2PF6よりも電子相関が強く、整合SDWを基底状態とする(TMTTF)2BrにおいてもSTM分光測定を行った。転移温度以下でのトンネルスペクトルの形は幅の広いディップ構造を示しており、明確なギャップ端が観測される(TMTSF)2PF6の不整合SDW相でのスペクトルとは大きく異なっている。ゼロバイアスコンダクタンスは温度の上昇とともに増加するものの、トンネルスペクトルの形には転移温度を境に目立った変化は見出されなかった。このことは、転移温度より高温ですでに系が絶縁体化していることを示し、高温から半導体的性質を示す電気抵抗率の温度依存性の結果と定性的に一致する。そして、(TMTTF)2Brの整合SDW相での電子状態は、金属相から不整合SDW相へ転移する(TMTSF)2Xの場合とは大いに異なることがわかった。つまり整合と不整合SDWの違いは、単にSDWの波数が結晶格子と整合するか否かということだけではなく、本質的に電子状態が違うことを示している。また、幅の広いディップ構造は200K付近で消失することがわかった。この、高温から生ずる電子状態密度の減少は、電荷の局在化と密接に関連していると考えられる。

(6)有機超伝導体のSTM分光


 有機超伝導体の電子状態をSTM分光測定により調べた。

(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2
  トンネルスペクトルの詳細な温度変化を調べた。トンネルスペクトルの関数形の解析から、一電子準位の広がりのパラメターGはT2の温度依存性を示すことが見出された。Gの温度依存性を考慮すると、ゼロバイアスでのコンダクタンスの温度依存性はd-波のペア対称性から期待されるものとよく一致することがわかった。こうして、トンネルスペクトルの関数形の解析のみならず、温度依存性からも、BEDT-TTF塩の超伝導電子対の対称性がd-波であることが裏付けられた。一方、超伝導転移温度以上で、電子状態密度に擬ギャップ構造が観測された。この擬ギャップは約50Kで消失することが確認された。この温度はスピン磁化率とNMRの(T1T)-1が減少し始める温度とほぼ一致し、定性的には銅酸化物系超伝導体で見られる擬ギャップと似た振る舞いを示すことがわかった。

(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]Br
  電子相関の強さをパラメターに取り有機超伝導体の電子状態に関する知見を得ることを目的に、(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2よりも電子相関が強く反強磁性絶縁相との境界に近い(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]BrにおいてもSTM分光測定を行った。超伝導転移温度以下においては明確な超伝導ギャップが観測された。トンネルスペクトルの形はゼロバイアス付近でエネルギーに線形な振舞いを示し、d-波のペア対称性で説明される。ギャップの大きさはD0=3.5 meV、これより20/kBTc=7.1と見積もられる。ギャップの対称性、ギャップの大きさともに(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2と一致する。また、超伝導転移温度以上において(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2と同様に擬ギャップが観測された。今後は、部分重水素置換により電子相関を細かく制御し、超伝導相と反強磁性絶縁相との相境界付近での電子状態を調べる予定である。

(7)カーボンナノチューブのSTM/STS


 単層カーボンナノチューブにおいてSTM/STS測定を行った。室温において、バンドルのSTM像を得た。プロファイルから、バンドルは直径1-2nmのナノチューブにより形成されていることがわかった。77Kにおいてエネルギー分解能の高いトンネルスペクトルが得られた。位置を変化させながらのSTSにより、同一のバンドル内に金属と半導体ナノチューブが存在することが見出された。金属ナノチューブでは、ゼロバイアス付近のトンネルコンダクタンスは有限でかつ平坦である。van Hove特異点にともなう状態密度の発散ピーク間の幅は約1300meVと求まった。また、このピークのすぐ外側に微細構造が見出された。この微細構造は、フェルミ面の異方性に起因した状態密度ピークの分裂による可能性が示唆された。一方、半導体ナノチューブにおいては、ゼロバイアス付近のコンダクタンスはほとんどゼロにまで減少している。コンダクタンスピーク間の幅は金属的ナノチューブの1/2程度であり、半導体ギャップの幅は約600meVと求まった。これから、観測された半導体ナノチューブの直径は1.2nmと見積もられる。さらに、ナノチューブ間のトンネル接合によると思われる低エネルギーでの微細構造も観測された。今後は、量子効果が期待される磁場中での測定を予定している。


2.成果発表


<原著論文>
1. SDW transition of quenched (TMTSF)2ClO4 at high magnetic fields
N. Matsunaga, A. Briggs, A. Ishikawa, K. Nomura, S. Takasaki, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai
Physica B, 284-288, 1581-1582(2000).
2. Static Magnetic Susceptibility in (TMTTF)2Br and (TMTSF)2AsF6
N. Matsunaga, K. Nomura, T. Nakamura, T. Takahashi, G. Saito, S. Takasaki, J. Yamada, S. Nakatsuj
and H. Anzai
Physica B, 284-288, 1583-1584(2000).
3. Depinning of Spin-Density-Wave in (TMTSF)2ClO4
A. Hoshikawa, K. Nomura, S. Takasaki, J. Yamada, S. Nakatsuji, H. Anzai, M. Tokumoto and N.
Kinoshita
J. Phys. Soc. Japan 69, 155-159(2000).
4. Collective Mode of Spin-Density-Wave in (TMTSF)2ClO4
A. Hoshikawa, K. Nomura, S. Takasaki, J. Yamada, S. Nakatsuji, H. Anzai, M. Tokumoto and N.
Kinoshita
J. Phys. Soc. Japan 69, 1457-1461(2000).
5. SDW and FISDW Transition of (TMTSF)2ClO4 at High Magnetic Fields
N. Matsunaga, A. Briggs, A. Ishikawa, K. Nomura, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai
Phys. Rev. B62, 8611-8614(2000).
6. Superconducting and Normal-state Gaps in k-(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2 studied by STM Spectroscopy
T. Arai, K. Ichimura, K. Nomura, S. Takasaki, J.Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai
Solid State Commun., 116, 679-682(2000).


3.学術講演


<招待講演>
1. K. Nomura, N. Matsunaga, A. Ishikawa, H. Kotani, K. Yamashita, T. Sasaki, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji, H. Anzai, T. Nakamura, T. Takahashi and G. Saito
Spin Density Wave in Quasi-one-dimensional Organic Conductors
9th International Conference on High Pressure Semiconductor Physics (HPSP-IX), Sapporo (Japan), September 24-28, 2000.

<一般講演>
1. 野村一成
「カーボンナノチューブのSTM/STS」
文部省科学研究費特定領域研究(A)「フラーレン・ナノチューブネットワーク」平成11年度第3回研究会(青山フローラシオン)
2000年2月14-16日
2. 松永悟明
「擬一次元有機導体(TMTSF)2PF6におけるスピン密度波転移の磁場依存性」
強磁場超伝導材料研究センター平成11年度成果報告会「強磁場超伝導体および強磁場下の物性」(東北大学金属材料研究所)
2000年3月2-3日
3. 小谷晴美、松永悟明、野村一成、佐々木孝彦、花尻武、山田順一、中辻慎一、安西弘行
「(TMTSF)2PF6におけるSDW転移の磁場依存性U」
日本物理学会2000年春の分科会(関西大学)2000年3月22-25日
講演番号 22a-R-1 (講演概要集55巻第1号第4分冊693ページ)
4. 小林誠、市村晃一、野村一成、高崎聰、山田順一、中辻慎一、安西弘行
  「(TMTSF)2PF6のSDW相におけるSTM分光U」
日本物理学会2000年春の分科会(関西大学)2000年3月22-25日
講演番号 22a-R-3 (講演概要集55巻第1号第4分冊694ページ)
5. 石川敦史、松永悟明、野村一成、中村敏和、高橋利宏、斎藤軍治
  「(TMTTF)2Brの圧力下におけるスピン密度波転移」
日本物理学会2000年春の分科会(関西大学)2000年3月22-25日
講演番号 22a-R-4 (講演概要集55巻第1号第4分冊694ページ)
6. 荒井智史、市村晃一、野村一成、高崎聰、山田順一、中辻慎一、安西弘行
「有機超伝導体κ-(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2のSTM分光X」
日本物理学会2000年春の分科会(関西大学)2000年3月22-25日
講演番号 24p-R-5 (講演概要集55巻第1号第4分冊729ページ)
7. T. Arai, K. Ichimura, K. Nomura, S. Takasaki, J. Yamada, N. Nakatsuji and H. Anzai
STM Spectroscopy on k-(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2
International Conference on Science and Technology of Synthetic Metals (ICSM2000), Gastein (Austria), July 15-21, 2000.
8. K. Nomura, M. Kotomizu, A. Hoshikawa, T. Terazaki, M. Inoue, N. Matsunaga, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai
Static and Dynamic properties of the SDW in (TMTSF)2X
International Conference on Science and Technology of Synthetic Metals (ICSM2000), Gastein (Austria), July 15-21, 2000.
9. A. Hoshikawa, T. Terazaki, K. Nomura, M. Tokumoto and J. M. Fabre
Non-linear Electric Conduction in the SDW Phase of (TMTSF)2NO3
International Conference on Science and Technology of Synthetic Metals (ICSM2000), Gastein (Austria), July 15-21, 2000.
10. N. Matsunaga, H. Kotani, K. Yamashita, K. Nomura, T. Sasaki, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai,
SDW Phase of (TMTSF)2PF6 at High Magnetic Fields
International Conference on Science and Technology of Synthetic Metals (ICSM2000), Gastein (Austria), July 15-21, 2000.
11. A. Ishikawa N. Matsunaga, K. Nomura, T. Nakamura, T. Takahashi and G. Saito,
Pressure Dependence of SDW Transition in (TMTTF)2Br
International Conference on Science and Technology of Synthetic Metals (ICSM2000), Gastein (Austria), July 15-21, 2000.
12. K. Ichimura, M. Kobayashi, K. Nomura, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai,
SDW Gap in (TMTSF)2PF6: STM Spectroscopy
International Conference on Science and Technology of Synthetic Metals (ICSM2000), Gastein (Austria), July 15-21, 2000.
13. 井上将史、星川晃範、松永悟明、野村一成、花尻武、山田順一、中辻慎一、安西弘行
「(TMTSF)2PF6におけるSDWのスライディング」
日本物理学会第55回年次大会(新潟大学)2000年9月22-25日
講演番号 22a-YG-4 (講演概要集55巻第2号第4分冊695ページ)
14. 星川晃範、寺崎努、野村一成、市村晃一、松永悟明、花尻武、山田順一、中辻慎一、安西弘行
「(TMTSF)2ClO4のスピン密度波相における非線型電気伝導」
日本物理学会第55回年次大会(新潟大学)2000年9月22-25日
講演番号 22a-YG-6 (講演概要集55巻第2号第4分冊696ページ)
15. 市村晃一、野村一成、花尻武、山田順一、中辻慎一、安西弘行
「(TMTSF)2PF6のSTM分光V」
日本物理学会第55回年次大会(新潟大学)2000年9月22-25日
講演番号 22a-YG-11 (講演概要集55巻第2号第4分冊696ページ)
16. N. Matsunaga, H. Kotani, K. Yamashita, K. Nomura, T. Sasaki, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H.Anzai
Magnetic Field Dependence of the SDW Phase in (TMTSF)2PF6 under Pressure
9th International Conference on High Pressure Semiconductor Physics (HPSP-IX), Sapporo (Japan), September 24-28, 2000.
17. N. Matsunaga, M. Inoue, K. Nomura, T. Hanajiri, J. Yamada, S. Nakatsuji and H. Anzai
Non-linear Electric Conduction in the SDW Phase of (TMTSF)2PF6 under Pressure
9th International Conference on High Pressure Semiconductor Physics (HPSP-IX), Sapporo (Japan), September 24-28, 2000.
18. A. Ishikawa, N. Matsunaga, K. Nomura, T. Nakamura, T. Takahashi and G. Saito
Pressure and Magnetic Field Dependence of SDW Transition in (TMTTF)2Br
9th International Conference on High Pressure Semiconductor Physics (HPSP-IX), Sapporo (Japan), September 24-28, 2000.
19. 野村一成、大澤雅人、市村晃一
「カーボンナノチューブの低温STM/STS」
文部省科学研究費特定領域研究(A)「フラーレン・ナノチューブネットワーク」平成12年度第2回研究会(TOSEI HALL)
2000年10月18-20日


4.科研費、助成金等の取得状況


野村一成  学振未来開拓学術研究   コアメンバー   11,500千円
「有機導体における伝導機構の制御と新機能性材料の設計開発」
野村一成  科研費 特定領域研究(A)  代表      4,700千円
「カーボンナノチューブのSTM/STS」
市村晃一  科研費 奨励研究(A)    代表      1,300千円
「部分重水素化BEDT-TTF塩のSTM分光」
市村晃一  栗林育英学術財団学術交流研究助成         200千円
「走査トンネル顕微鏡による(TMTSF)2PF6におけるスピン密度波ギャップの観測」