「高温超伝導研究の現状」 

伊土政幸(北大理学研究科)

 銅酸化物高温超伝導体が発見されて16年余り経過し、現在、臨界温度が130Kを超える物質まで合成できるようになった。この間、高温超伝導も従来型の超伝導体と同様に2個の電子(ホール)がクーパー対を形成し、それらがボーズ凝縮を起こすことによって生じることが明らかにされ、2個の電子(ホール)を結びつける引力機構の理解もかなり進んできた。本講演では「超伝導とは何か」を簡単に紹介し、「高温超伝導研究の現状」を、応用面を含めて紹介したい。