Colloquium 2003
- 題目:
技術予測と技術パラダイム:1920年代の航空機開発をめぐって
- 講師:
橋本 毅彦 (東京大学・先端科学技術研究センター・教授)
- 日時・場所:
9/24(水) 16:00-
大学院講義室 2-2-11
- 要旨:
第一次大戦後を契機にして、各国は科学者と技術者を動員して飛行機の開発に当たらせるた。ヨーロッパ各国の中でも、イギリス政府は先駆的に航空諮問委員会を設立し、国内の科学者と技術者に航空工学の研究開発の課題を検討させ、必要な課題を遂行させた。第一次大戦が終了すると、委員会で1930年の飛行機を予想して、その上で航空機開発のための長期研究プログラムを設定しようとする。しかし高速機を志向した空気力学研究は、会議で反対に会い、それまでの研究の延長として低速時の安定性とコントロールがさらに研究されることになる。このエピソードを通じて、技術の発展過程についてのモデルについて考察する。加えて、東京大学構内で最近発見された航空研究所時代の映像フィルムについて取り上げ、それがドイツの空気力学研究者の実験を描くものであることを紹介し、それが上に述べた当時の航空研究といかに関係するのか検討する。
- 連絡先: 杉山 滋郎 (4421)
物理コロキウム世話人:
山本昌司 ( 4月-9月) (Tel: 2681; E-mail: yamamoto@phys.sci.hokudai.ac.jp)
中山隆一 (10月-3月)(Tel: 2696; E-mail: nakayama@particle.sci.hokudai.ac.jp)