Colloquium
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List
Colloquium 2003
- 題目:
強磁性UGe2の圧力誘起超伝導
―その前日とその翌日―
- 講師:
巨海 玄道 (九州大学大学院理学研究院物理学部門・教授)
- 日時・場所:
6/18(水) 16:00-17:30
大学院講義室 2−2−11
- 要旨:
圧力の物質への印加は原子間距離を縮める事により、物質の状態に影響を及ぼし(連続的変化)、時には相転移を引き起こすこと(不連続的変化)が知られている。この点が圧力下の物性研究の最大の魅力となっている。高圧下で誘起される物質の新しい電子状態は多彩であり、このことを基にして、我々は物質の結晶構造や電子構造を明らかにすることが出来る。数年前、イギリスのケンブリッジグループによる強磁性UGe2の高圧下で誘起される超伝導の発見は、全世界の物性研究者を驚かせた。その後この物質に関しては我が国を含めて活発な研究が今も続いている。この物質は斜方晶の構造をもち、Tc=52Kの強磁性体であり、この温度以下で大きな磁気体積効果を持つことでも知られている。特徴の1つとして、Tcが圧力に敏感であり約1.7 GPaで強磁性がなくなることが知られている。この物質の高圧下の振る舞いについて関係者の一人としてその起源から発見に至るまでの話を紹介してみたい。
- 連絡先: 伊土政幸 (2682)
物理コロキウム世話人:
山本昌司 ( 4月-9月) (Tel: 2681; E-mail: yamamoto@phys.sci.hokudai.ac.jp)
中山隆一 (10月-3月)(Tel: 2696; E-mail: nakayama@particle.sci.hokudai.ac.jp)